专利摘要:
流体流から微量汚染物質を吸着するフロースルーモノリス吸着剤(408、410、414)の使用管理方法であって、この方法は、列の上流入口端からこの列の下流出口端へと流体流を通すことができるように初期列の状態で設置されている、微量汚染物質を吸着して有している2以上のフロースルーモノリス吸着剤(408、410)を提供するステップ、フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分(408)を、列の入口端位置から取り除くステップ、フロースルーモノリス吸着剤の下流部分(410)を、列の下流位置から列の入口端位置へと移動させるステップ、および、交換用フロースルーモノリス吸着剤(414)部分を、列の下流位置に取り付けるステップ、を含む。
公开号:JP2011516248A
申请号:JP2011502946
申请日:2009-03-31
公开日:2011-05-26
发明作者:ピー ガドカリー,キショー;エル モース,デイヴィッド
申请人:コーニング インコーポレイテッド;
IPC主号:B01D53-64
专利说明:

[0001] 本出願は、参照することにより本書に組み込まれる、2008年4月2日に出願された米国特許出願第12/080,350号の優先権の利益を主張するものである。]
技術分野

[0002] 本開示は、水銀などの微量汚染物質を流体流から吸着するフロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法に関する。]
背景技術

[0003] 有害汚染物質の放出は、人間の健康に危険をもたらすことから、関心の高い環境問題となっている。例えば、石炭火力発電所や医療廃棄物の焼却は、人間活動が関連している、大気中への水銀放出の主な発生源である。元素状水銀や、例えばメチル水銀などの元素状水銀が変化したものは、地球汚染物質である。]
[0004] 元素状水銀を人間が吸入すると、軽度の一過性タンパク尿、急性腎不全、振戦、被刺激性、不眠症、記憶障害、神経筋の変化、頭痛、感覚神経機能の低下、および認知機能の低下など、腎臓や中枢神経系(CNS)に急性的影響を与えることが既に報告されている。元素状水銀の急性吸入は、胃腸系や呼吸器系に影響を及ぼし、胸痛、呼吸困難、咳、肺機能障害、および間質性肺炎を引き起こす可能性がある。さらに、元素状水銀への慢性的暴露は、過敏性(興奮性の増加)、被刺激性、極度の内気、不眠症、極端な唾液分泌、歯肉炎、振戦、およびタンパク尿の出現を含む、腎臓やCNSへの悪影響を引き起こす可能性があることも研究により示されている。]
[0005] 人間がメチル水銀に暴露される主な経路は魚の摂食などの食事である。メチル水銀への急性的暴露は、失明、難聴、および意識レベルの障害など、CNSの影響を引き起こす可能性がある。メチル水銀への慢性的暴露は、感覚異常(皮膚の穿痛感)、視力障害、倦怠感、言語障害、および視野狭窄などの症状を生じさせる。]
[0006] 毎年48トンの水銀が、米国の石炭火力発電所から放出されていると推測される。あるDOE−エネルギー情報局の年次エネルギー見通し(annual energy outlook)では、石炭を燃料とする発電容量の利用が増加することにより、発電のための石炭消費量は2002年の9億7600万トンから2025年には14億7700万トンにまで増加するであろうと予想した。しかしながら、石炭火力発電所に対する水銀放出管理規制は、厳しく実施されては来なかった。その主な理由は、特に元素状水銀制御のための、妥当なコストで実施可能な効果的な制御技術が不足していることである。]
[0007] 元素状水銀や酸化水銀を制御するために現在用いられている技術は、活性炭の注入(ACI)である。ACI法は、活性炭粉末を排ガス流に注入する工程と、繊維織物または電気集塵装置を用いて、水銀を吸着したこの活性炭粉末を回収する工程とを含む。ACI技術は一般に、所望の水銀除去レベル(>90%)を達成するために高いC:Hg比を必要とし、このため吸着剤材料の部分コストが高くなる。高いC:Hg比は、ACIが炭素粉末の水銀吸着容量を効率的に利用していないことを意味する。]
[0008] 活性炭充填層は、吸着剤材料をより効果的に利用して、高い水銀除去レベルに達することができる。しかし、典型的な粉末またはペレット充填層では圧力降下が非常に大きく、これはエネルギー効率を著しく低下させる。さらに、こういった固定層は、吸着容量次第で吸着剤材料を頻繁に交換する必要があるため、一般に中断を要する技術(interruptive technology)である。]
[0009] 特許文献1において開示された活性炭ハニカムを利用すると、有毒金属などの微量汚染物質を高いレベルで除去することもできる。しかしながら、このようなハニカムを、特に水銀などの微量汚染物質を流体流から除去するためのシステムレベルの設計において、より効果的に利用したいという要望が依然として存在している。]
[0010] より具体的には、石炭火力発電所では、水銀浄化システム(mercury remediation system)に利用できる空間が限定されている。発電所はさらに、典型的には1年に1回行われる計画された運転停止期の合間に、このシステムをメンテナンスすることを避けたいと望んでいる。低メンテナンスで小規模の水銀除去用化学反応器は、このため有利である。]
[0011] 高表面積と十分な水銀吸着部位を有している活性炭ハニカム吸着剤は有用であるが、このようなハニカムを備えている化学反応器のかなりの部分は、水銀吸着に用いられたとき、部分的にのみ水銀で満たされることが多い。例えば、室内実験では、水銀除去のために広範囲に亘り使用された後、化学反応器内のハニカム吸着剤の利用可能長さの約1/3のみが本質的に飽和状態となっている。化学反応器において、ハニカム吸着剤材料の飽和部分はハニカム層の入口付近に位置し、残りの下流の水銀濃度は極わずかにすぎないことが多い。]
先行技術

[0012] 米国特許出願第2007/0261557号明細書]
発明が解決しようとする課題

[0013] 本発明者らは、吸着剤材料のさらなる利用に繋がる、フロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法を見出した。吸着剤材料のさらなる利用は、所望レベルの微量汚染物質の除去を達成するために必要な吸着剤の総量削減や、微量汚染物質除去システムのコスト削減に繋がる。]
課題を解決するための手段

[0014] 本発明の一実施の形態は、流体流から微量汚染物質を吸着するフロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法であって、この方法は、
列の上流入口端からこの列の下流出口端へと流体流を通すことができるように初期列の状態で設置されている、微量汚染物質を吸着して有している2以上のフロースルーモノリス吸着剤を提供するステップ、
フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分を、列の入口端位置から取り除くステップ、
フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、列の下流位置から列の入口端位置へと移動させるステップ、および、
交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、列の下流位置に取り付けるステップ、
を含む。]
[0015] 本発明の別の実施形態は、流体流から微量汚染物質を除去するフロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法であって、この方法は、
微量汚染物質を含む流体流を、2以上のフロースルーモノリス吸着剤からなる初期列の上流入口端からこの列の下流出口端へと通過させ、このフロースルーモノリス吸着剤の列で微量汚染物質を吸着する工程、および、
フロースルーモノリス吸着剤の列を、
フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分を、列の入口端位置から取り除くステップ、
フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、列の下流位置から列の前記入口端位置へと移動させるステップ、および、
交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、列の下流位置に取り付けるステップ、
を含む変更方法によって、定期的に変更する工程、
を含む。]
[0016] ACIと比較すると、ハニカムなどのフロースルーモノリス吸着剤では、吸着剤材料をより効率的に利用している。加えて、上述の実施形態は、水銀のような有毒金属などの微量汚染物質の高除去性能を維持できると同時に、吸着のために利用されるフロースルーモノリス吸着剤材料の総量を減少させ得る、新方式の手法を表している。]
[0017] 本発明は、以下の詳細な説明を単独で、あるいは添付の図面とともに参照することにより理解できる。図面は本発明のさらなる理解を提供するために含まれているものであり、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は本発明の1以上の実施の形態を示し、その説明とともに、本発明の原理と働きを説明する助けとなる。]
図面の簡単な説明

[0018] 本発明の実行に適した一例のフロースルーモノリス吸着剤を示す図
本発明の実行に適した一例のハニカム吸着剤の列を示す図
互いに対して平行に配置された4つのハニカム吸着剤の列を示す図
本発明の一実施形態例を示す図
本発明の別の実施形態例を示す図
本発明のさらに別の実施形態例を示す図
本発明のさらに別の実施形態例を示す図
本発明のさらに別の実施形態例を示す図]
実施例

[0019] 本発明は、流体流から任意の微量汚染物質を吸着する際に使用することができる。流体流はガスの形でもよいし、または液体の形でもよい。ガスまたは液体は、例えば、ガス流または液体流内に固体粒子、あるいはガス流内に液体小滴など、別の相を含んでもよい。ガス流の例としては、石炭燃焼排ガス(瀝青炭および亜瀝青炭類、あるいは褐炭からなど)や、石炭ガス化法において生成される合成ガス流が挙げられる。]
[0020] 「吸着する」、「吸着」、および「吸着される」という用語は、微量汚染物質の吸着剤への吸着、吸収、または他の取込みを、物理的に、または化学的に、あるいは物理的かつ化学的に指すものである。]
[0021] 吸着される微量汚染物質としては、例えば、流体流内の3wt%以下の汚染物質、例えば2wt%以下、または1wt%以下の汚染物質が挙げられる。微量汚染物質として、例えば、流体流内の10,000μg/m3以下の汚染物質を挙げることもできる。微量汚染物質の例には、有毒金属を含む金属が含まれる。「金属」という用語、および、本書において名指しで言及する任意の特定金属または他の微量汚染物質は、その金属または他の微量汚染物質の元素形態の他、酸化状態も含む。すなわち、金属の吸着とは、元素形態のその金属の吸着の他、その金属を含む任意の有機または無機の化合物または組成物の吸着を含む。]
[0022] 有毒金属の例としては、カドミウム、水銀、クロム、鉛、バリウム、ベリリウム、およびこれらの元素を含む化学的化合物または組成物が挙げられる。一実施の形態において、有毒金属は、元素(Hg0)または酸化状態(Hg+またはHg2+)の水銀である。酸化水銀の形態の例には、HgOと、例えばHg2Cl2およびHgCl2などのハロゲン化水銀が含まれる。他の例示的な金属性微量汚染物質には、ニッケル、コバルト、バナジウム、亜鉛、銅、マンガン、アンチモン、銀、およびタリウムの他、これらを含む有機または無機の化合物または組成物が含まれる。追加の微量汚染物質としては、元素および任意の酸化状態のヒ素およびセレンが挙げられ、ヒ素またはセレンを含む有機または無機の化合物または組成物も含まれる。揮発性有機化合物(「VOC」)も同様に例示的な微量汚染物質である。]
[0023] 微量汚染物質を、フロースルーモノリス吸着剤に吸着され得る任意の相のものとしてもよい。すなわち、微量汚染物質は、例えばガス流体流内に液体として存在しているものでもよいし、あるいは液体流体流内に液体として存在しているものでもよい。あるいは、微量汚染物質を、ガスまたは液体の流体流内に、ガス相の汚染物質として存在しているものとすることもできる。一実施の形態において、微量汚染物質は、石炭燃焼排ガスまたは合成ガス流内の水銀蒸気である。]
[0024] 例示的なフロースルーモノリス吸着剤には、例えば、流体流がモノリスを通って流れることを可能とするチャネルまたは多孔性網を備えた任意のモノリシック構造が含まれる。図1は、本発明の実行に適した一例のフロースルーモノリス吸着剤の実施形態を示している。図1に示したフロースルーモノリス吸着剤は、長さLを有し、入口端102と、出口端104と、そして交差している多孔性セル壁108により画成され入口端から出口端へと延在している非常に多数のセル106とを備えた、ハニカム吸着剤100である。本発明の実行に適した、この、および他のフロースルーモノリス吸着剤の長さは、例えば1〜6インチ(2.54〜15.24cm)としてもよい。ハニカム吸着剤は、流体流とセル壁との間の接触をより密にできるような壁フロースルー構造を与えるために、1以上の選択的に塞がれたハニカムセル端を随意的に備えることも可能である。] 図1
[0025] 本発明の実施形態において用いられるフロースルーモノリス吸着剤は、列の上流入口端からこの列の下流出口端へと流体流を通すことができるように初期列の状態で設置されている。図2に示した例において、列200は、流体流204をこの列の上流入口端206からこの列の下流出口端208へと通過させることができるように連続して配置された6つのハニカム吸着剤202を含む。この列は2以上のフロースルーモノリス吸着剤を備えることができ、例えば、このフロースルーモノリス列は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の、ハニカム吸着剤などのフロースルーモノリス吸着剤を備えてもよい。いくつかの実施形態において、列内のフロースルーモノリス吸着剤は同じ長さを有する。他の実施形態において、列内の少なくとも1つのフロースルーモノリス吸着剤は、その列の別のフロースルーモノリス吸着剤と異なる長さを有する。] 図2
[0026] 本発明の実施形態は、フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分を、その列の入口端位置から取り除くステップを含む。フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分は、その列の入口端に設置されているフロースルーモノリス吸着剤を含む。入口端部分は2以上のフロースルーモノリス吸着剤を含んでもよく、例えば、その列の入口端に設置されているフロースルーモノリス吸着剤の他、隣接するフロースルーモノリス吸着剤、および、随意的にはそれに隣接して列の下流に続いている1以上のフロースルーモノリス吸着剤をも含んでもよい。]
[0027] 本発明の実施形態は、フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、その列の下流位置からその列の入口端位置へと移動させるステップをさらに含む。フロースルーモノリス吸着剤の列の下流部分とは、その初期列の入口端の下流に位置している任意のフロースルーモノリス吸着剤を含み、その初期列の出口端のフロースルーモノリス吸着剤を含んでもよい。]
[0028] フロースルーモノリス吸着剤の下流部分は2以上のフロースルーモノリス吸着剤を含んでもよく、例えば、その列の入口端より下流に位置しているフロースルーモノリス吸着剤の他、隣接するフロースルーモノリス吸着剤、および、随意的にはそれに隣接して列の下流に続いている1以上のフロースルーモノリス吸着剤をも含んでもよい。入口端位置に移動されたフロースルーモノリス吸着剤の下流部分は、その列の入口端位置から取り除かれたフロースルーモノリス吸着剤の全長と同じ全長を有していてもよいし、有していなくてもよい。すなわち、移動された下流部分が最終的に占める長さは、入口端部分から取り除かれた長さよりも長くてもよいし短くてもよい。]
[0029] 本発明の実施形態は、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を列の下流位置に取り付けるステップをさらに含む。交換用フロースルーモノリス吸着剤部分の1以上の交換用フロースルーモノリス吸着剤は、初期列において1以上のフロースルーモノリス吸着剤が以前占有していた列内の位置に取り付けられる。得られた列の出口端のフロースルーモノリス吸着剤をこの交換用フロースルーモノリス吸着剤部分が含むように、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を列の終端に取り付けてもよい。交換用フロースルーモノリス吸着剤部分は、1以上の、例えば2以上の、フロースルーモノリス吸着剤を含んでもよい。]
[0030] 交換用ハニカム吸着剤部分の1以上のフロースルーモノリス吸着剤は、吸着された微量汚染物質を、有していないまたは本質的に有していないものでもよい。このフロースルーモノリス吸着剤は、過去に微量汚染物質の吸着に使用されたことのない新しいフロースルーモノリス吸着剤でもよいし、あるいは以前に微量汚染物質の吸着に使用された後に再生されたフロースルーモノリス吸着剤でもよい。あるいは、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分は、微量汚染物質を吸着して有している1以上のフロースルーモノリス吸着剤を含んでもよい。例えば、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分は、その列の入口端位置から取り除かれた入口端部分に含まれていたフロースルーモノリス吸着剤のうちの1つ以上を含んでもよい。微量汚染物質を吸着する容量が残っているフロースルーモノリス吸着剤を、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分に、例えば、そのままで含んでもよいし、または、1以上の他のフロースルーモノリス吸着剤とともに含んでもよい。このフロースルーモノリスは、例えば、その列の入口端位置から取り除かれた、フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分に存在していたものでもよい。他の実施形態において、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分は、初期列内に存在していた任意の吸着剤を含まない。]
[0031] 交換用フロースルーモノリス吸着剤部分は、その列の入口端位置から取り除かれた、フロースルーモノリス吸着剤の入口部分と同じ全長のフロースルーモノリス吸着剤を備えたものでもよいし、備えたものでなくてもよい。例えば、本発明の一実施の形態は、全長が1フィート(30.48cm)、2フィート(60.96cm)、または3フィート(91.44cm)のフロースルーモノリス吸着剤を入口端から取り除くステップ、および、それぞれ、全長が1フィート(30.48cm)、2フィート(60.96cm)、または3フィート(91.44cm)の交換用フロースルーモノリス部分を、その列の下流位置に取り付けるステップを含む。このような筋書は、列の特定の固定長を維持することを可能とする。しかしながら、列の特定の固定長を維持しているときに、長さLを有する1つのフロースルーモノリス吸着剤をその列の入口部分から取り除き、さらにそれぞれがLの1/2の長さを有する2つの交換用フロースルーモノリス吸着剤を、例えばその列の下流に設置してもよい。]
[0032] いくつかの実施形態において、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分の長さは、初期列のフロースルーモノリス吸着剤の長さの10%から50%、例えば、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、または少なくとも50%であり、これは、その列の入口端位置から取り除かれたフロースルーモノリス吸着剤と同じ長さに相当するものでもよい。さらなる実施形態において、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分の長さは、初期列のフロースルーモノリス吸着剤の長さの10%から50%以下、例えば、10%以下、20%以下、30%以下、40%以下、または50%以下であり、これは、その列の入口端位置から取り除かれたフロースルーモノリス吸着剤と同じ長さに相当するものでもよい。]
[0033] 得られたフロースルーモノリス吸着剤の列は、有毒金属など任意の吸着された微量汚染物質の濃度がその列の入口端からその列の出口端へと測定したときに減少するように、配置されたものでもよい。例えば、得られた列は、ある吸着剤に吸着された任意の微量汚染物質の濃度が、隣接する下流の吸着剤に吸着された微量汚染物質の濃度以上であるように、配置されたものでもよい。このような配置は、例えば、初期列の入口端部分を取り除き、初期列の残りの下流部分を、その下流部分におけるフロースルーモノリス吸着剤の互いに対する相対位置を維持したまま入口端位置へと移動させ、さらに吸着された微量汚染物質を含まないあるいは本質的に含まない交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、その列の終端に取り付けることによって作ることができる。]
[0034] フロースルーモノリス吸着剤の任意の列は、本発明の実行に適した任意の環境に設置することができる。例えば、フロースルーモノリス吸着剤の列を、ダクト内や、燃焼排ガスまたは合成ガスなどの流体流を運ぶ任意の他のエンクロージャ内に設置してもよい。粒子捕集器などの1以上の他の部品を、流体流の流れの中の、フロースルーモノリス吸着剤の列の上流または下流のいずれかに設置してもよい。例えば、電気集塵装置を、フロースルーモノリス吸着剤の列の上流に取り付けてもよい。]
[0035] フロースルーモノリス吸着剤を、1つのフロースルーモノリス吸着剤の出口端と、すぐ下流のフロースルーモノリス吸着剤の入口端との間に本質的に空間ができないように、連続して設置してもよい。あるいは、1以上のフロースルーモノリス吸着剤が、隣接するフロースルーモノリス吸着剤と所定距離だけ離れているように、フロースルーモノリス吸着剤を設置してもよい。]
[0036] 列内のフロースルーモノリス吸着剤間の所定距離を利用して、例えば、流体流をさらによく混合できるようにしたり、および/または、その列に亘る圧力降下を減少させたりすることもできる。フロースルーモノリス吸着剤間の空間は、1mmから100mm、例えば5mmから50mmなど、任意の所望の長さのものとすることができる。]
[0037] フロースルーモノリス吸着剤間の任意の空間は、充填層などの他の材料を随意的に含んでもよく、この他の材料とは、例えば流体流から微量汚染物質をさらに除去することを可能とするものでもよいし、あるいは流体流内の微量汚染物質と化学的に相互作用し得るものでもよい。このような充填層に適した材料としては、例えば、活性炭ペレット、フライアッシュ、コージライト、酸化鉄、または酸化アルミニウムが挙げられる。]
[0038] 本発明の実施形態は、例えば、微量汚染物質の吸着に用いられる1列のフロースルーモノリス吸着剤で実施することができる。しかしながら、本発明は、平行に置かれた2以上の列のフロースルーモノリス吸着剤の使用管理も含む。平行配置には、別のフロースルーモノリス吸着剤の列に対して水平にまたは鉛直に設置されたフロースルーモノリス吸着剤の列が含まれる。]
[0039] 図3は、吸着剤のマトリクスが積み重ねられた、平行配置に設置された複数のハニカム吸着剤の列を示している。ハニカム吸着剤の列302は、列302に対して水平に設置された列304と平行である。図3は、ハニカム吸着剤の列302が、列302に対して鉛直に設置された列306と平行であることも示している。さらに、列308が、この系における全ての他の列と平行であることも示されている。] 図3
[0040] 図3に示した実施形態において、ハニカム吸着剤の列は、各列間に本質的に空間がないように設置されて図示されている。あるいは、1以上の列が、平行な列から所定距離だけ離れるようにこの列を設置してもよい。] 図3
[0041] 1以上の列、例えば、平行に配置された全ての列は、本発明の実施形態によって管理されるフロースルーモノリス吸着剤を有するものでもよい。この各列におけるフロースルーモノリス吸着剤の交換は、略同時に実施してもよいし、または異なる時期に実施してもよい。すなわち、本発明の一実施の形態は、例えば、図3に示したような各列の入口端位置から入口端部分を取り除くステップ、フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、各列の同じ下流位置または異なる下流位置から、各列の入口端位置へと移動させるステップ、および交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、各列の同じ下流位置または異なる下流位置に取り付けるステップを含む。] 図3
[0042] 本発明により用いられる任意のフロースルーモノリス吸着剤は、互いに連続して設置されたものであっても、または互いに平行に設置されたものであっても、任意の1以上の物理的および/または化学的特性が一致しないように構成することができる。例えば、2以上の隣接している、または隣接していないフロースルーモノリス吸着剤を、異なるモノリシック構造、異なる組成、および、例えばハニカムの場合には、異なるセル密度、異なる厚さの多孔性チャネル壁、または、異なるサイズまたは断面形状を有するセルチャネル、を含むものとすることができる。ハニカム吸着剤の例示的なセル形状としては、円形、正方形、三角形、長方形、六角形、正弦曲線、または任意のこれらの組合せが挙げられる。隣接している、または隣接していないハニカムを、ハニカムのセルが互いにずれるように設置してもよい。このような構造は、列内において、流体流をあるハニカム吸着剤のセルから別のハニカム吸着剤の2以上のセルへと分裂させるのを促進し得る。]
[0043] 列内でのフロースルーモノリス吸着剤の除去、移動、または交換を支援するため、1以上のフロースルーモノリス吸着剤を、吸着剤の保持が可能な同じまたは異なるカセット内に設置してもよい。カセット(およびカセットが保持しているフロースルーモノリス吸着剤)をフロースルーモノリス吸着剤の列の中へ、列を通って、および列の外へ運搬するのを支援し得る、ローラ、ベアリング、または通路(track)とともにこのカセットを提供してもよい。このカセットの長さは、例えば、運搬されているフロースルーモノリス吸着剤の長さに相当するものでもよいし、またはこれより長くてもよい。]
[0044] 一定期間使用されると、列内の1以上のフロースルーモノリス吸着剤は、もはや微量汚染物質に対して所望のレベルの吸着性能を提供できないように使い尽くされる可能性がある。このため、1以上の微量汚染物質検出器またはセンサを、列内、または列の出口端、あるいは出口端付近のどこかに設置して、微量汚染物質のレベルを検出してもよい。検出器またはセンサは、列内、または列の出口端、あるいは出口端付近の、任意の所与の点における流体流内の微量汚染物質濃度を示すフィードバックを提供することができる。1つの例示的な実施形態においては、適切な水銀センサを、PS Analytical(モデルPSA10.680)や日本インスツルメンツ(モデルDM−6)製造の連続検出水銀測定装置(continuous detection mercury analyzer)とすることができる。]
[0045] したがって、流体流内の微量汚染物質の濃度が、吸着性能が特定の基準以下であることを示す既定レベルを超えたときに、上述した技術を用いてフロースルーモノリス吸着剤を交換してもよい。検出器またはセンサからのフィードバックを用いて、交換するべきフロースルーモノリス吸着剤の適切な長さを選定することもできる。]
[0046] フロースルーモノリス吸着剤の列を、任意の適切なタイムスケジュールにしたがって交換してもよい。例えば、メンテナンスのための毎年の発電所停止期間中に、こういった交換を1年に1回行ってもよい。さらに、フロースルーモノリス吸着剤の列を変更する際には、その列に供給される流体流を中断させてもよいし、中断させなくてもよい。]
[0047] フロースルーモノリス吸着剤は、本発明の実行に適した任意の組成、構造、および寸法のものとすることができる。フロースルーモノリス吸着剤の1つまたは全てを、ハニカム吸着剤の形にしてもよい。フロースルーモノリス吸着剤の1つまたは全てが活性炭を含むものでもよく、例えば、フロースルーモノリス吸着剤の1つまたは全ては、活性炭マトリクス内に追加の材料を含むまたは含まない、連続的な活性炭本体を有するものでもよい。他の実施形態において、1以上のフロースルーモノリス吸着剤は、微量汚染物質を吸着するコーティングを含む。このような吸着剤は、例えば、活性炭または他の吸着剤で被覆された、例えばガラス、ガラスセラミック、セラミック、または金属のハニカムでもよい。]
[0048] 活性炭含有吸着剤などのフロースルーモノリス吸着剤は、流体流からの微量汚染物質の吸着に触媒作用を及ぼす、硫黄および/または触媒をさらに含んでもよい。硫黄および/または触媒は、フロースルーモノリス吸着剤の形成に用いられるバッチ混合物内に存在させてもよいし、あるいは既に形成された吸着剤上に、例えばウォッシュコーティング技術を用いて被覆させてもよい。「硫黄」という用語は、元素状硫黄と、硫黄を有する化学的化合物および組成物を含んだ任意の酸化状態の硫黄との両方を含む。]
[0049] 実施例1
図4A〜4Eは、本発明の種々の実施形態を示したものである。] 図4A 図4B 図4C 図4D 図4E
[0050] 図4Aは、表示されている入力端面を有するその列内にハニカム吸着剤の入口端部分408および下流部分410を備えた、ハニカム吸着剤の初期列400aを示している。入口端部分408が取り除かれ、下流部分410が入口端位置に移動されると、交換用ハニカム部分414がその列に加えられて、新たなハニカム吸着剤の列500aが得られる
図4B、4C、4D、および4Eは本発明のさらなる実施形態を示したものであり、それぞれ、初期列400b、400c、400d、および400eから得られる列500b、500c、500d、および500eへのハニカム吸着剤の交換を表している。それぞれの初期列は入口端位置から取り除かれる入口端部分408を含み、同様に下流部分410および/または412は入口端位置に移動され、そして交換用部分408または414が、その列の下流位置に追加される。] 図4A 図4B
[0051] 実施例2
特定の長さ(例えば、それぞれ1〜6インチ(2.54〜15.24cm))のハニカム吸着剤を、長さが6インチ(15.24cm)で幅および高さが数フィートのカセット内に集める。いくつかのこのようなカセットを集めて、3フィート(91.44cm)以上のハニカム吸着剤列を生成する。]
[0052] 水銀を含む流体流に一年間暴露した最後には、ハニカム列の最初の1フィート(30.48cm)すなわち最初の2つのカセットは水銀で飽和され、一方最後の2フィートが吸着した水銀の濃度は低かった。年次交換時には、最初の2つのカセットのみを取り除き、次の4つのカセットをその列の入口端に向かって前方に移動させ、そして新しいハニカム吸着剤を含む2つのカセットをその列の下流の出口端位置に設置する。そのサイクルをその後定期的に、例えば1年に1回繰り返す。]
[0053] 本発明について、これまでその特定の図示の実施形態に関連して詳細に説明してきたが、このようなものに限定されるとみなされるべきではなく、添付の請求項で画成されるような本発明の広い精神および範囲から逸脱することなく、同様に数多くの変形が可能であることを理解されたい。]
[0054] 100ハニカム吸着剤
200 列
400a初期列
408入口端部分
410、412 下流部分
414交換用ハニカム部分]
权利要求:

請求項1
流体流から微量汚染物質を吸着するフロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法であって、列の上流入口端から該列の下流出口端へと流体流を通すことができるように初期列の状態で設置されている、微量汚染物質を吸着して有している2以上のフロースルーモノリス吸着剤を提供するステップ、前記フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分を、前記列の入口端位置から取り除くステップ、前記フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、前記列の下流位置から前記列の前記入口端位置へと移動させるステップ、および、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、前記列の下流位置に取り付けるステップ、を含むことを特徴とする方法。
請求項2
前記微量汚染物質が、カドミウム、水銀、クロム、鉛、バリウム、ベリリウム、ヒ素、およびセレンから選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項3
1以上のフロースルーモノリス吸着剤が活性炭を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項4
1以上のフロースルーモノリス吸着剤がハニカム吸着剤であることを特徴とする請求項1記載の方法。
請求項5
流体流から微量汚染物質を除去するフロースルーモノリス吸着剤の使用管理方法であって、微量汚染物質を含む流体流を、2以上のフロースルーモノリス吸着剤からなる初期列の上流入口端から該列の下流出口端へと通過させ、該フロースルーモノリス吸着剤の列で微量汚染物質を吸着する工程、および、前記フロースルーモノリス吸着剤の列を、前記フロースルーモノリス吸着剤の入口端部分を、前記列の入口端位置から取り除くステップと、前記フロースルーモノリス吸着剤の下流部分を、前記列の下流位置から前記列の前記入口端位置へと移動させるステップと、交換用フロースルーモノリス吸着剤部分を、前記列の下流位置に取り付けるステップと、を含む変更方法によって、定期的に変更する工程、を含むことを特徴とする方法。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
US10758863B2|2020-09-01|Control of wet scrubber oxidation inhibitor and byproduct recovery
Li et al.2012|Role of flue gas components in mercury oxidation over TiO2 supported MnOx-CeO2 mixed-oxide at low temperature
KR100544007B1|2006-01-20|수은 조절을 위한 알칼리성 흡수제 주입
Park et al.2008|Emission and speciation of mercury from various combustion sources
Li et al.2011|Oxidation and capture of elemental mercury over SiO2–TiO2–V2O5 catalysts in simulated low-rank coal combustion flue gas
CN101330964B|2012-08-15|从包含汞的气体混合物中俘获汞
AU2007201920B2|2012-06-14|Ozone production processes and its use in industrial processes
US6264905B1|2001-07-24|Method and apparatus for reducing “ammonia slip” in SCR and/or SNCR NOX removal applications
US5575982A|1996-11-19|Process of purifying exhaust gases produced by combustion of waste materials
AU2008353207B2|2012-12-13|Carbon-based catalyst for flue gas desulfurization and method of producing the same and use thereof for removing mercury in flue gas
JP5094468B2|2012-12-12|ガス中の水銀蒸気除去法
US6719828B1|2004-04-13|High capacity regenerable sorbent for removal of mercury from flue gas
TWI458541B|2014-11-01|來自煙道氣脫硫系統之重金屬的錯合及移除
Luo et al.2010|Carbon nanotube-silver composite for mercury capture and analysis
US8609580B2|2013-12-17|Catalytic adsorbents for mercury removal from flue gas and methods of manufacture therefor
US7708803B2|2010-05-04|Method and apparatus for the enhanced removal of aerosols from a gas stream
He et al.2011|Ceria-modified manganese oxide/titania materials for removal of elemental and oxidized mercury from flue gas
Jurng et al.2002|Mercury removal from incineration flue gas by organic and inorganic adsorbents
US7250387B2|2007-07-31|Filter system
Liu et al.2000|Impact of flue gas conditions on mercury uptake by sulfur-impregnated activated carbon
Wang et al.2013|Simultaneous removal of hydrogen sulfide and mercury from simulated syngas by iron-based sorbents
US7858061B2|2010-12-28|Compositions and methods for removing mercury from mercury-containing fluids
Padak et al.2006|Mercury binding on activated carbon
Yan et al.2004|Bench-scale experimental evaluation of carbon performance on mercury vapour adsorption
KR100991761B1|2010-11-03|흡착제 및 연소기체로부터 수은을 제거하는 방법
同族专利:
公开号 | 公开日
WO2009123698A1|2009-10-08|
US7875102B2|2011-01-25|
TW201004689A|2010-02-01|
CN102015068A|2011-04-13|
US20090249954A1|2009-10-08|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-06-05| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120605 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]